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拾う神もある [つぶやき]

昨日は、語学学校時代の友人Sと、Mの家に行っておしゃべりしてまいりました。
Sは韓国人で、ご主人とお嬢さんの3人でやってきて、次の学期から英語教育の修了証をもらうためにユタ大へ入ります。今は学期途中のため、入学待機中で時間に余裕があります。
Mはメキシコ人ですが、アメリカ人のご主人と結婚し、その人がユタ大で教えているため、ここに滞在しています。学校卒業後は、別の私立の短大へ行って、秋学期からテキサスで大学へ入るために一般教養の単位を稼いでいる…はずでした。ところが、右目にトラブル発生で手術をしたため、一ヶ月のあいだ、日がな一日家に居なくてはならなくなったそうです。

英語学校のクラスでも彼らは1,2を争う優等生でございました。
卒業してからはなかなか会う機会がないので、お互い「会いたいね」と話をしていたのですが、それぞれ忙しく、なかなか時間が取れませんでした。
久しぶりにMに連絡をしてみると、「手術をして家に居る」というので、驚いてSと一緒にお見舞いがてら伺うことに。Mのご主人は大学の学期試験で忙しいらしく、子供も居ないため、「暇だ~」と言ってはいるものの、片目では外出も難しい、ということでお宅へお邪魔することになりました。
女3人、持ち寄ったパンやマフィン、果物で2時間以上おしゃべり。
やはり他のクラスメイトも同じようですが、語学学校の時のクラスメイトは格別に仲が良くなる要素があるのかと思うくらい、気楽におしゃべりを楽しんでまいりました。

お互いの近況や、今後の予定など。
語学学校のプログラムについてや、大学の授業内容など。
そのなかで、Sが持参したパンから発展した話がとても興味深かったのでございます。
Sはパン焼き器を持っています。持参したパンもそれで焼きたてを持ってきたのですが、そのパン焼き器、隣の学生用アパートのガレージセールで買ったのだそうです。
普通に買えば、$150からするパン焼き器を彼女は前から欲しがっていたのですが、ご主人はコストパフォーマンスが合わないからと言ってなかなか購入に賛成してくれなかったそうです。何せ、一斤半くらいのパンが$1.5くらいで売られておりますから。 ところが、思わぬところでパン焼き器と遭遇した彼女。$25の値が付いていたのをご近所さんが交渉してくれ、結果$17で即買いしたそうです。
そうするとMもMで、家にあるソファはこれまた隣の学生用アパートのガレージセールで日本人夫婦から$15でゲットしたと告白。まともに買えば$250もする代物です。さらに、3本ある本棚もすべて一つ$7で彼らから購入したと言うのです。
・・・ここまでは値段に驚きつつも一応予想の範囲内でございました。ガレージセールとはそういう掘り出し物を探しに行くところでございます。しかも二人とも学生アパートに居住。外国人も多いので、彼らが出て行く時は結構新しくて状態の良いものが出回るのでございます。
予定して出て行く学生たちはそうやってガレージセール等で何がしかのお金に換えて行けるのですが、たまにばたばたと予定外にアパートを出る学生も居り、そういう彼らは使えそうな物だろうとなんだろうと、不要なものはゴミとして捨てて行かざるをえないのでございます。

ある日Sはご近所さんに呼ばれてゴミ捨て場に行きました。そのご近所さんはこちらにもう9年居るということで、そのアパートのことは本当に良く知っているのだそうです。
ゴミ捨て場には、何と洗濯機が。
しかも見たところ新しくてあまり使っていなさそうなものだったと言います。
ご近所さんは、かねてからSが洗濯機が欲しいと言っていたのを知っていて、見つけて連絡してくれたのだそうです。もちろん、各棟に共同の洗濯場があり、複数の洗濯機と乾燥機が備え付けられているのですが、それで下着を洗うのが嫌だったらしく、欲しいと思っていたようです。
Sはご近所さんに、「ゴミなんだから、もう使えないんじゃないの」と言ったのですが、そうしたらご近所さん、「大丈夫、使えない時は"これは壊れていて使えません"ってちゃんと貼ってあるものなのよ」と仰ったそうです。で、ご主人と二人で家まで運び、使ってみると非常に快適に使えたそうで、「良い拾い物だった」と言っておりました。電圧が違わなければ、韓国まで持って帰りたいくらいよく洗えるそうでございますw
そうしたらMも、「実はこのデスクは私たちもゴミ置き場から拾ってきた」と言うのです。
どちらも本国ではとてもやらない所業だそうで、「国でそんなことをしたら、相当貧しい人だと思われる」のだそうですが、「ここ(アメリカ)では皆普通にやっているし、究極のリサイクル」というので、自分たちの欲しいものは運が良ければそうやって手に入れられるよね、と話していたのでございます。

アメリカは消費社会の国だと言われます。確かに一部はそうですが、「捨てる神あれば拾う神あり」とはこのことかと思った次第でございます。



ところが、家に戻って夫にこの話をしたら。
「それは"普通"じゃありません。」
ときっぱり言われてしまいました(汗
3人で、アメリカ社会の一面を捕らえた気になっていたのになあ(爆
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